チャレンジャーM
勤続4年目の25歳。女。
チャレンジャーS
勤続5年目の26歳。女。
 食品の品質検査には、「理化学検査」と呼ばれる、測定機器を使った検査があり、酸度、塩分濃度、粘性係数、光の屈折率と吸収係数などが詳しく測定されます。しかし、こうした理化学検査だけで食品の色・味・香りなどの微妙な違いを見分けることは難しいのです。そこで食品会社では、訓練された人間の五感による検査である「官能検査」というものを実施します。「見る、触れる、味わう、匂いをかぐ」という、一見、古風な検査方法ですが、商品開発や製品最終検査等において、昔も今も非常に重要な手段とされています。
【官能検査】とは・・・
食品の外観、品質、保存安全性、風味や嗜好の適・不適などを人の五感によって判定する方法。したがって、心理学、生理学、数理統計学の理論に基づき、あらかじめ種々の考慮を払って計画された条件の下で、複数の審査員の感覚を測定器としてものの質を判断し、普遍妥当な信頼性のある結論を出そうとする一つの分析手段。
「調理用語辞典」より。
宮島醤油妙見工場では年に2回ほど、上記の審査員となる資格を有するか否かを判定する『官能検査員養成試験』なるものが行われています。チャレンジャーM&Sの日常業務にはあまり関係のない資格ですが、チャレンジしてみました★
この扉の向こうは・・・
官能検査員養成試験会場。
社内の希望者は誰でも受験することができます。官能検査法に準じた官能検査が行われます。
たくさん用意された試飲サンプル。
受験者は、味わって
考える。
そしてまた味わう。

をくり返します。
この日行われた試験内容は・・・
(1)五味識別試験
8種類の溶液から、甘味・酸味・旨み・塩味・苦味(=五味と呼ばれる)の溶液と、無味溶液×3のそれぞれに該当するものを選ぶ。
(2)二点識別試験
甘味・塩味・酸味・旨みそれぞれの濃度を変えた一対の溶液について、味の強弱を識別する。
(3)三点識別試験
コンソメスープ、オレンジジュース、醤油の3品目について、味の強い溶液及び味の弱い溶液を識別する。
そして、参考問題として
リンゴ・みかん・ぶどう・パイナップルそれぞれの香りをつけた溶液と無臭の溶液 計5種類の溶液の臭いをかぎ分ける。
という問題がありました。
回答は基準に基づいて品質管理課で採点されました。
そして・・・
めでたく、M&S二人とも合格することができました。合格率は30数%でした。
あまり手ごたえを感じない試験だったので合格するとは思っていなかったのですが、佐賀大学の教授の調査によると、人間の味覚の中では若い女性の味覚が一番優れているらしいので、今回の結果はそれを証明するような形となりました。味覚というものは、歳を重ねるごとに衰えていくそうです。次回の試験でも合格する自信はありません。。。(注:社内のこの資格の有効期間は6ヶ月間)
品質管理課のリーダーは100点満点で合格していました。さすがです。


上:Mの検査員証
下:Sの検査員証
この資格を手に入れたので、要請があったらいつでも検査員として働きたいと思っています!!